人財価値戦略
はじめに


企業を取り巻く環境は、今まさに大きな転換期を迎えている。テクノロジーの進化、社会構造の変化、そして価値観の多様化は、私たちの働き方や組織の在り方に深い影響を与えている。こうした変化の中で、企業が持続的に成長していくためには、人財を単なる労働力としてではなく、企業価値を創出する「資本」として捉え、戦略的にその価値を引き出していくことが求められる。
当社は2035年に向けた経営ビジョンを作成した。このビジョン(指標として掲げた売上高700億円、営業利益70億円)の実現に向けては、既存事業領域でのコスト低減を含む効率化と、お客様ニーズや社会環境の変化に応じたサービス等の変革、新事業領域での新たな利益創出を強力に推進していく必要がある。
これを実現するため、人財面では、DX人財の採用強化および社員のスキルアップ、組織横断的な人財ローテーション等が要諦である。加えて、当社の強みである、新入社員育成の強化、情報と通信の事業領域のシナジーの更なる発揮が求められる。
この人財価値戦略は、社員一人ひとりが成長し活躍することで、当社の目指す姿を実現していくための戦略として整理したものである。
当社は2035年に向けた経営ビジョンを作成した。このビジョン(指標として掲げた売上高700億円、営業利益70億円)の実現に向けては、既存事業領域でのコスト低減を含む効率化と、お客様ニーズや社会環境の変化に応じたサービス等の変革、新事業領域での新たな利益創出を強力に推進していく必要がある。
これを実現するため、人財面では、DX人財の採用強化および社員のスキルアップ、組織横断的な人財ローテーション等が要諦である。加えて、当社の強みである、新入社員育成の強化、情報と通信の事業領域のシナジーの更なる発揮が求められる。
この人財価値戦略は、社員一人ひとりが成長し活躍することで、当社の目指す姿を実現していくための戦略として整理したものである。
1.人財を取り巻く環境変化


1.時代の変化
- ・テクノロジーの急速な進化(生成AI、AIエージェント等の進展)
- ・社会構造の変化(DXの深化、価値観の多様化、SDGs・ESG等)
- ・労働人口の減少・不足(企業の生産性や経済成長への影響、外国人労働者や高齢者、女性の活用促進等)
2.日本の課題
- ・低い労働生産性(G7の中で最下位〔2019年〕)
- ・低い従業員エンゲージメント(国際比較で低水準〔2021年〕)
- ・男女格差(ジェンダーギャップ指数146ヵ国中118位〔2024年〕)
3.社会的背景
- ・国際標準化機構による「人的資本の情報開示に関する国際的なガイドライン(ISO30414)」の発表(2018年)
- ・上場企業の有価証券報告書の人的資本開示義務化(2023年)等、官公庁による人的資本関連の取り組み発表
経営に関わる考え方の変化
これまでの経営
「ヒト」=人件費=コストとして考え、管理する経営
これからの経営
「ヒト」の価値を最大限に引き出し、中長期的な企業価値の向上につなげる経営
[ 人的資本経営 ]
企業に所属する人財が持つスキルや知識、経験、技能、意欲といった“人の力”を自社の資本とみなし、その価値を最大限に引き出すことで、企業の持続的成長と競争力向上につなげる経営
2.ビジョン実現に向けた課題


3.人財価値戦略の4つの柱


- ❶ 人的資本の拡充
-
- ・人財を、企業成長の源泉「資本」として捉え、長期的な視点で拡大・充実させていく。
- ・既存事業に携わる人財については、事業の安定と品質を支える能力を強化しながら活用する。
- ・今後の成長に向けて重点的に強化すべき分野を明確にし、戦略的に人財を配置・増員していく。
- ❷ DE&Iを尊重する文化の醸成
-
- ・人財を「成果を出す存在」としてだけでなく、「多様な価値を持ち、組織に新たな視点をもたらす存在」として捉える。
- ・多様な人財を受け入れ、一人ひとりの価値観や働き方を尊重する包摂的な環境を整える。
- ・全員が活躍しながら、会社として一つの目標に向かって共に働くことができる組織文化を育む。
- ❸ 共に学び・進化し続ける仕組みの構築
-
- ・テクノロジーの進化や社会の変化に対応するためには、社員が自律的に学び続けることが不可欠である。
- ・会社として「学び」を支援する制度・環境を整備し、社員が挑戦・探求を続けられる組織を目指す。
- ・これにより、社員と組織が共に進化し続ける基盤を築く。
- ❹ ウェルビーイングを基盤とした働き方の推進
-
- ・社員一人ひとりの心身の健康、働きがい、ライフスタイルの充実を重視し、ウェルビーイングを基盤とした働き方を推進する。
- ・柔軟な働き方や支援制度を整備することで、社員の幸福度とエンゲージメントを高め、持続可能な組織の成長を支える。
現状の環境・課題を踏まえ、「人的資本の拡充」「DE&I」「学び(キャリア自律・リスキリング)」「ウェルビーイング」の4つを柱に定め、3つの課題[ 確保・育成・活躍 ]へ取り組む。
4.経営ビジョンと人財価値戦略の位置づけ


5.具体的取組み


確保
| 取組み項目 | 内 容 | |
| 採 用 | 重点職種の採用強化 | 付加価値の高いDX業務を担える人財として、ITエンジニアを中心に採用を強化する。 採用にあたっては、技術力に加え、課題解決力やコミュニケーション力を兼ね備えた人財を優先する。 |
| 新卒・キャリア採用のバランス | 新卒採用を採用戦略の軸とし、地元の教育機関との連携を深めながら、地域と共に成長できる人財の確保を進める。一方で、即戦力となるキャリア採用やアルムナイ採用も柔軟に行う。 | |
| 多様な人財の受け入れ | 外国籍人財の採用を含め、多様な人財を積極的に受け入れる。 DE&Iを推進し、創造性とイノベーションを生み出す組織文化を育む。 |
|
| 外部リソースの活用 | 協力会社や派遣社員など、外部パートナーの力を引き続き活用し、持続的で安定した組織基盤を構築する。 社内人財との連携を強化し、成果最大化を目指す。 |
| ブランディングの強化 | 企業ブランドの向上を図り、働きがいのある職場としての魅力を発信する。 |
育成
| 取組み項目 | 内 容 | |
| 育 成 | キャリアパスの設計 | スキルが共通する部門間での連携を強化し、育成の観点から流動的な異動を可能にする。 職種別・階層別に成長モデルを提示し、社員が自身のキャリアを描きやすい仕組みを構築する。 |
| 情報分野スキルの保有 | 情報分野のスキルを体系的に習得させることで、事業の幅を広げ、変化に強い組織を構築するとともに、新たな価値の創造に取り組む。 | |
| ゼロからの 育成プログラムの整備 |
新入社員を育てるための多様な育成プログラムを整備し、継続的なフォローアップを実施する。 | |
| 全社教育体系の再構築 | 各本部毎の教育体系の棚卸により、職種別・階層別の教育プログラムを再構築する。 自ら考え挑戦と探求を続ける人財を育成し、組織の成長を実現する。 |
|
活躍
| 取組み項目 | 内 容 | |
| 配 置 | 重点分野への配置強化 | DX、情報技術、セキュリティ分野において、戦略的に人財を重点配置する。 これにより、既存領域の確実な成長と新規領域への挑戦を両立させる。 |
| 柔軟な配置と適材適所の実現 | 社員のスキル・志向・パフォーマンスをもとに、柔軟かつ戦略的な人財配置を行う。 多様な人財が一人ひとりの強みを活かすことで、組織全体の生産性と創造性を高める。 |
|
| 付加価値の高い業務へのシフト | AIの積極的活用 | 一定割合の業務をAI に置き換えることで、社員はより付加価値の高い業務に集中できるようにする。 AI との協働により、業務の質とスピードを向上させ、組織全体の生産性と創造性を高める。 |
| ローテーションの推進 | スキルが共通する領域でのローテーションを積極的に行い、社員の視野拡大とスキルの多様化を促進する。 これにより、柔軟な人財活用と組織の対応力を強化する。 |