ACTION REPORT

ビジョン実現への取り組み

「未来シナリオシミュレーション」でエネコムの未来を考える

「あなたの理想」を実現する人財が集う サステナビリティへ取り組む +挑戦

2026年10月26日

左から、サステナブル経営戦略部 サステナブル経営戦略チーム 大山サブマネージャー、花本さん、石田マネージャー、経営戦略本部 松屋副本部長

 

日立製作所と取り組む、AIを活用した未来戦略

生成AIをはじめとするAI技術が急速に進化し、企業におけるAI活用の可能性も広がっています。市場環境や技術が大きく変化する中、将来のさまざまな可能性を見据え、どのように経営戦略や事業戦略を考えていくのか。

当社では、日立製作所の支援のもと、「未来シナリオシミュレーション技術」を活用した未来戦略の検討に取り組みました。

テーマは、「2050年にも選ばれ続けるエネコム」。

各本部から20代、30代を中心とする14名が参加し、広島と東京で全4回のワークショップを実施しました。約半年にわたり、部署の垣根を越えて会社の未来について意見を交わし、AIを活用した未来のシナリオをシミュレーションする技術も活用しながら戦略の方向性を検討しました。

今回は、プロジェクトを担当したサステナブル経営戦略部 サステナブル経営戦略チームの花本さんと、石田マネージャー、大山サブマネージャー、経営戦略本部 松屋副本部長(当時は部長兼務)に、取り組みを振り返ってもらいました。

 

未来シナリオシミュレーションとは?データをもとに未来シナリオをシミュレーションし選択肢を可視化する

今回の取り組みのきっかけとなったのが、日立製作所が開発した「未来シナリオシミュレーション技術」です。

自治体などで未来シナリオの検討に活用されてきた手法を、企業の戦略検討にも応用できないか。こうして本プロジェクトが始まりました

当初は新規事業をテーマにすることも検討しましたが、「せっかくなら全社に関わるテーマにしよう」と、「2050年にも選ばれ続けるエネコム」をテーマに設定。各本部から参加者を募り、会社全体の未来を考えることにしました。

未来シナリオシミュレーションでは、企業や社会を取り巻くさまざまな要素の因果連関とデータをもとに、複数の未来シナリオと、そこに至るまでの道筋をシミュレーションします。

プロジェクトでは、まず参加者が「2050年にも選ばれ続ける企業とは何か」について議論。事業や売上だけでなく、働き方や職場環境なども含め、会社や社会を取り巻くさまざまな要素について意見を出し合い、それらがどのように影響し合うのかを整理しました。

その内容やデータをもとに日立製作所がシミュレーションを行い、複数の未来シナリオを提示。参加者はそれらを見ながら、「どのような未来を目指したいのか」「そこへ向かうためには、どのタイミングで何をしていく必要があるのか」を議論していきました。
 

AIと未来シナリオシミュレーションが可能性と選択肢を広げ、人が選ぶ

参加者の議論とデータを組み合わせてシミュレーションすることで、複数の未来と、そこへ至る道筋が示されます。

花本さん:人が考えると、『これは会社では通らないだろう』と、無意識にストッパーをかけてしまうことがあります。AIを活用した未来シナリオシミュレーションにはそうした忖度がないので、自分たちだけでは出てこなかった選択肢も含めて考えられるのは面白かったです。

一方で、未来シナリオシミュレーターが示した結果をそのまま答えにするわけではありません。

松屋副本部長:最後は、自分たちがどうしたいかが重要です。未来シナリオシミュレーターが計算結果や選択肢を出してくれることで議論は進めやすくなりますが、その中から自分たちにとって何が有効なのかを考え、最終的に選択するのは人です。

未来シナリオシミュレーターが可能性と選択肢を広げ、人が考え、選ぶ。本プロジェクトでは、未来戦略や経営戦略における本ツール活用の有効性を検証しました。

 

社員14名が部署を越えて、エネコムの未来を考える

本プロジェクトのもう一つの特徴が、全社横断で取り組んだ点です。

ワークショップには、各本部から20代、30代を中心とする社員14名が参加。事業に関することだけでなく、働き方や職場環境、多様性など、幅広いテーマについて意見を交わしました。

所属部署によって業務や会社の捉え方は異なります。多様な視点を持ち寄ることで、一部署だけでは生まれにくい意見も共有されました。

ワークショップの様子

また、日立製作所のメンバーも各グループに入り、一緒に議論を進めました。

大山サブマネージャー:同じ会社にいると、ある部分では共通の価値観を持つようになると思います。そこに、普段違うことをしている社外の方が入って議論できたことは良かったと思います。

部署だけでなく会社の枠も越えて意見を交わすことで、自分たちにとって当たり前だった考え方を、違う角度から捉える機会にもなりました。

 

社員が描いた未来と、エネコムのビジョン

プロジェクトを進める中では、現在エネコムが掲げているビジョンとの重なりも見えてきました。

石田マネージャー:皆さんの意見をもとに検討しても、会社が掲げたビジョンとある程度同じ方向を向いていることが確認できました。そこは、私たちとしても安心できたところです。

会社のビジョンを前提に結論を導いたのではなく、社員がそれぞれの視点から将来を考えた結果として同じ方向性が見えた点も、本プロジェクトの成果の一つです。

 

AI活用を、これからの事業にも

本プロジェクトを通じて、政策や戦略検討する上でのAI活用の有効性を確認することができました。

人だけでは考えきれない幅広い可能性をAIが示し、それをもとに議論を深め、最後は人が判断する。今回の取り組みは、AIを企業の戦略検討に活用する一つの試みとなりました。

松屋副本部長:今回の取り組みを通じて、経営戦略策定にAIを活用することは有益だと感じました。AI自体の進歩も非常に速いので、今後どう活用していくかは、引き続き考えていく必要があると思っています。

また、エネコムは情報通信事業者として、AIを自社の業務にどう生かしていくかだけでなく、AIを社会やお客さまにどのように活用していただけるかという視点も大切にしています。

AIを取り巻く環境が大きく変化する中、その可能性を見極めながら、事業への活用についても検討していきます。

 

今回の経験を、これからへ

約半年間にわたる今回のプロジェクトでは、未来シナリオシミュレーションを活用した未来戦略の検討とともに、各本部から集まった社員が部署を越えて、エネコムの未来について議論しました。

松屋副本部長:AIを活用した未来シナリオシミュレーション技術の活用を進めることに加えて、縦割りではなく、全社で会社の未来を考えていくことも大切です。今回できたつながりも、これから生かしていってほしいと思います。

AIが示すさまざまな可能性を、どう生かしていくのか。そのためには、人が考え、判断するプロセスが欠かせません。

当社は今後も、AIの可能性を探り、多様な視点を取り入れながら、これからの事業や会社の未来を考えていきます。

 

※本記事記載の所属・役職は取材当時のもの